第2回レポート 

第2回社会 レポート           三谷 五一(第2期EDE運営委員)

第2期EDEの第2回目『 社会 』 は、10月16日の午後1時半より、3日間の開催がスタートしました。受付けを済ませる参加者の表情は、前回の硬さもとれて和気藹々とした雰囲気、素晴らしい第2回目を予感させるものでした。
以下、前回に引き続き、写真を交えて開催の様子をレポートします。
【初日(10/16)のプログラム】・導入、オリエンテーション・カリキュラム1「トランジション・タウンの背景」  講師:榎本英剛

「なぜ今、トランジションなのか」

・カリキュラム2 「トランジション・タウンの哲学と実際」 講師:榎本英剛

・夕食

・コミュニティタイム 「未来のビジョニング」    講師:榎本英剛

・フィンドホーンについてのシェアリング(オプションプログラム)

●導入・オリエンテーション
参加者・スタッフのチェックインより、EDE第2回目がスタート。今回は、皆に紹介したいものを持ってきてもらいましたので、第2回より参加したメンバーへの自己紹介も兼ねて持参したものも併せて自己紹介してもらいました。本『庶民の発見』(宮本常一)やサティシュクマールの冊子、瞑想用のCD、イギリスを自転車で回ったときの写真、アジア・アフリカの先住民の村々を訪ねる旅の写真、アイヌ人の普段着(藍染)など、思い入れのものを紹介してもらい、休憩中見れるように展示してもらいました。

続いて、講師:ヒデさんから、コーチング発→エコビレッジ経由→トランジション・タウン行きという、今までの歩みを振り返りながらの自己紹介がありました。

自己紹介するヒデさん
コーチングで個人ベースで力を引き出すことでは物足りなさを感じ、経済・政治などどうしたらその人の力を本領発揮できる世の中ができるのか、あるときに直観的にフィンドホーンでのエコビレッジトレーニンングにヒントがあると思い、フィンドホーンに移住。既存のコミュニティをエコビレッジ化して行くトランジション・タウンの考え方は、その人(地域)がもっている力を支援することであり、コーチングと本質的に同じではないか、と気づく。コーチングでは答えは当事者の内側にあるように、地域の問題の解決策も地域がもっている。

トランジション・タウンとは、まさにそれらをエンパワーメントする運動である。

その後は、グランドルール(敬意をもって、参加者、スタッフ、場(時間、空間)に接することをとして意識してやっていく)の再確認、第1回の学びの報告、今回のプログラム概要の説明、役割分担の確認、と進みました。

今回の学びの概要として、

1、全体の中での第2回の位置づけについて

第1回では、新しいコミュニティの創生を中心に学んだが、第2回では、

・地域のトランジション・タウン化によって、より暮らしやすく、より持続可能な社会への変革、

・エコビレッジを作った場合に、既存のコミュニティにどう働きかけるか、

この二つを学びます。

2.人間関係を豊かにするためのスキルの学びについて

抽象的な考えではなく、身近な地域の人にどの様に伝え、その地域がよりよくなっていくためにどの様に合意形成していくか、トランジション・タウンの活動を念頭に置きながら地域の中で何ができるのかを考え、学びます。

●カリキュラム1 「トランジション・タウンの背景」  講師:榎本英剛
「なぜ今、トランジションなのか」
ソーシャルデザインとはコミュニティビルディングであって、コミュニティは絆を紡いでいくもの。コミュニティについて決まった定義があるわけではない。家族、職場、地域 どうやって絆を紡いでいくのか。エコビレッジとトランジション・タウンでは、いろんな要素がある中で、共通した人間観に関わる哲学&スキルもあるが、異なるスキルも必要で、結局は実践を通して関係性を作って行くことになる。これらを前提に、共通の問題意識をもった人を見つけ、トランジション・タウン(既存のコミュニティにおける試み)化して行く、というヒデさんのお話の後、その背景となっているピークオイルと気候変動について、カードを使ったゲーム形式のワークをしました。最初は2人のペアで、カードに書かれているを内容を相手に説明する事で学びを深めました。
子供さんを連れて参加してくれました(まだ7ヶ月です)
次は数人のグループに分かれが、やはりカードに書かれているを内容を相手に説明する事で学びを深めました。
説明する相手が多いと、だんだん難しくなります
わかりやすく説明するのは以外と難しく、ワークを終えて印象に残ったことなどを参加者全員でシェアしました。最後に、ヒデさんからは、自然は円で循環していて、ある問題の解決策が別の問題の源になっているが、これを直線に押し込めたことが問題。この様なことはなかなか人の話を聞いているだけでは覚えないので、自分が円でつながっていることを話してみるのが最大の学びとなる、との締めくくりでした。
●カリキュラム2 「トランジション・タウンの哲学と実際」 講師:榎本英剛
この時間は講義が中心で、トランジション・タウンの概要と流れ、活動の指針、日本におけるトランジション活動紹介がありました。トランジション・タウンは、既存の地域をベースにした、より環境に負荷をかけない、より持続可能性のある社会への緩やかな移行を目的とした運動で、この4年間でアメリカ、北米、オセアニア、日本、アフリカ、東南アジアなど全世界に急速に広まっている。広まりのポイントとなる、立ち上げグループの結成やネットワークづくりの手法について、
  1. 問題意識を共有するため主体性や創造性を引き出す会合や各種イベントを開催する
  2. 地元で活動している団体や企業、政治とつながりをつくる
  3. OST(オープンスペーステクノロジー)の手法などを用いて、食、住まい、教育、健康と福祉、エネルギー、経済、・・・自分のこころが動くテーマ(ワーキンググループ)で活動する
  4. 目に見える実例をつくる

など具体的に役立つアクション方法を教えて頂きました。

真剣な表情で講義するヒデさん
日本における実例として、関東、東海、関西と17地域ですでにトランジション・タウンの活動が立ちあがっていて、それぞれが地域における情報収集や広報活動を広めるハブ(イニシアティブ)として重要な役割を担っており、年に一度夏フェスタも開催。★楽しそうに活動していると人が寄ってくるのもポイント。藤野(パーマカルチャーの本部、シュタイナー学園もあり人口は1万人)でのトランジション・タウンの活動では、ワーキンググループが11程度あって、地域通貨、住まい、保存食、エネルギーグループなどのグループが活動していて、ほかにイベント出店、かわら版の発行もしているとの事でした。

参加者、スタッフからは、

「いろんな活動に参加すると忙しすぎないか?」

「トランジション・タウンは横文字で伝えにくいので、それに変わる言葉は?」「

トランジション・タウンが町内会の現代版になるといいのでは?」

などの質問や感想が出されました。

●(コミュニティ・タイム)  「未来のビジョニング」  講師:榎本英剛
まず4つのシナリオが紹介されました。・技術がすべて解決、・すべてが崩壊、

・グリーンテクノロジーによる安定、

・トランジション・タウンによる安定、

この説明の後に、30年後のトランジションが進んだコミュニティについて、ヒデさんがシナリオを読みながら、イメージする瞑想をしました。

参加者が持参してくれた瞑想用CDをセットして、リラックスできる姿勢になって、心地良い音と空間のハーモニーの中で自然に浮かんでくるイメージに意識を向けながらの瞑想している間、ゆっくりと時間が過ぎ去っていきました。

ワークの後、グループでトランジション後の自分を全員で共有しました。「ゆっくり時間が流れる感じ」「視覚だけでなく五感でも感じとれた」などの感想がありました。

このワークでは、未来像をどれだけイメージ化できるのかが、これからの未来の暮らしや社会を実現するために必要な原動力であることを体感することができました。

●フィンドホーンについてのシェアリング  講師:榎本英剛&参加者、スタッフ
第1日目の最後は、ヒデさんから、英国スコットランドのフィンドホーン(エコビレッジ)で約2年半暮らしてみて、どんなことを感じたり学んだりしたか、パワーポイントを使いながら体験をシェアリングして頂きました。
長いプログラムを終えてのオプションプログラムにもかかわらず、全員が参加し、参加者の方が持参して頂いたワイン、お酒、本格派チーズを楽しみながら、くつろいだ雰囲気でシェアリングが進みました。
リラックスモードに突入
お酒をのみながらも、真剣に耳を傾ける
参加者、スタッフからは、たくさんの質問が飛び交いました。・「大きなビジョンは?」・「新旧メンバーの折り合いは?」

・「食の自給は?」

ヒデさんにも、EDEと言う場でシェアリング出来た事を喜んで頂けました。

【2日目(10/17)のプログラム】・健康と癒し・朝食

・カリキュラム3 「地域通貨と資源マップ」  講師:榎本英剛

・カリキュラム4 「多様性とリーダーシップ」 講師:榎本英剛

・昼食

・カリキュラム5  「人間関係が与えてくれる豊かさ」 講師:廣水乃生

・カリキュラム6  『対立のファシリテーション』  講師:廣水乃生

・夕食

・コミュニティタイム

●健康と癒し
朝のプログラムは、三谷さんの健康と癒しの実習です。今回は、最初に肺を全部使う呼吸法、次にペアヒーリングとして簡単な肩凝りのケアを教えて頂きました。
呼吸の構造を講義しています。
朝食は、黙想しながら100回噛むワークで、『 初体験で感動した!! 』という参加者の声もありました。
●カリキュラム3 「地域通貨と資源マップ」  講師:榎本英剛
前日の学びの振り返りの後、ヒデさんの地域通貨についての解説と資源マップづくりのワークをしました。はじめは、チェックイン&ゲーム(フルーツバスケット)。椅子取りゲームと同じく、エキサイトしたゲームで、リフレッシュした気持ちで次のプログラムに入ることができました。講義では、地域通貨は経済だけでなく、社会面(コミュニティビルディング)のツールとして、他にも環境面、世界観でもエネルギーの消費を抑え、人と地域をつなげるために役立つこと。

地域通貨を使うことによりお金の8割が地域に残るといわれていること。

藤野は、通帳型の地域通貨「よろづ屋」を実践していて90世帯が登録していること。

などのお話を聞きました。質疑応答では、「他の地域との互換性は?」「固定されたメンバーでの限界は?」「値段の付け方?」などがありました。

ポストイットを使って資源をリストアップ
資源マップづくりでは、できること、知っている事、もっていることを提示してもらって、グループで見せ合いながら、資源を組み合わせて何ができるかを考え、創造力を働かせるワークをしました。「学校の総合学習」「食と健康のワークショップ」「子供の世話」「パーマカルチャー式の結婚式」など、楽しいユニークなアイデアが創発。ワークを終えて、

「3人集まると文殊の知恵。+が×掛け算になる。」

「この手法はコミュニテイ活性化に使える。」

「グループだと、1人では無理なこともできるので勇気と自信を得た。」

「無茶苦茶なつながりから、仕事につなげるのか考えるのも楽しい。」

など、参加者からの活発な感想が出ました!

書き込んだポストイットを集計素晴らしい資源のアイデア続出で、ヒデさん、かまたん、ともに素敵な笑顔!!!
最後にヒデさんから「人の創造力はすごい!みんなのギフトには、たくさんの資源が眠っている!」のコメントに皆で大きく共感しました。
●カリキュラム4 「多様性とリーダーシップ」 講師:榎本英剛
多様性について、強い絆(コミュニテイ)をつくるには、違いを「脅威」でなく「チャンス:機会」として意識的にみること。多様であればあるほど強い、「多様性を見出す、受け入れる、活かす」ことがコミュニテイが大事という、ヒデさんのコミュニテイの真髄についての説明がありました。その後、旧タイプのリーダーシップに対する新しいリーダーシップのあり方についてのお話がありました。

参加者への、それぞれがイメージするリーダーシップとリーダーについての問いの後、エマージェント・リーダーシップ(立ち現れるリーダー:出番型リーダーシップ)の説明へ続きます。出番型リーダーシップとは、その場面でスキルを提供できる人が立ち現れる。出番に応じて、スッと出てきて、相手が100%力を発揮できるよう支援することで、リーダー⇔フォローする人が相互にリーダーシップをとるという関係性になります。

続けて、実際に、出番型リーダーシップを体験するワーク(雁の群れようにグループごとに飛びながら、リーダーを交替する)をしました。その体験からは、「次に出る番をうかがっていた。」「後ろがついてくるのか不安だった。次は何をやるのかあまり考えこまないで、無理をしないことを学んだ。」などの感想を共有できました。

リーダーシップのワーク、リーダーのアクションを真似て動き回ります
最後にトライした、地域通貨+多様性+リーダーシップを統合したワークでは、リーダーシップをとる人が相互支援する関係づくりについて体験することができました。
●カリキュラム5  「人間関係が与えてくれる豊かさ」 講師:廣水乃生
最初は、EDE運営委員メンバーでもある、講師の『 ノリ 』さんのプロフィール紹介。ノリさんは、組織を元気にする、交渉・紛争解決の専門家として、もめごとのお手伝い、対立のファシリテーションをしています。
自己紹介するノリさん
ノリさんから、「もめごとは1つの面だけでなく、多面的にものをみること。その先に解決していくものがあるかもしれない。」という導入のお話がありました。
その後は2人でペアになり、「豊かな人間関係を育む15の質問(人間関係を整える、傾聴のスキルも含む)」をしながら、お互いを理解しあうワークを体験。
楽しそうに向き合っています
実際にやってみて「うまくきけなかった。」「親近感を感じた」「どこまでオープンにするのか。回答する側も難しかった。」などの感想がありました。このワークのあと、ノリさんから、「痛い、つらいのは、それなりの背景があることに気づいてほしい。もめごとになる前に相手の話をきく、自分もオープンになる、相手を理解することが大事。相手の背景を知るには、自分はどういう人間なのかを知ることで、お互いが豊かになる。人との関わりの中で活用していってほしい。」とのコメントがあり、日々の暮らしの中で役立てほしいと思います。次に、また2人ペアになって、「言葉を交わさないで、相手と向き合い十分感じてみる。雰囲気や感じることを共有する」ワークをしました。参加者から「父親との関係が出てきた。」などの感想がありました。
2つのワークを終えて、「昔の友人同士の関係、弟子入りした新入りの弟子と親方の関係など、質問をする内容の深さによって、2人やグループでできる「空気観」が話の方向性を決定づけることがあることを感じてほしい。」という、ノリさんのまとめで締めくくられました。
●カリキュラム6  『対立のファシリテーション』  講師:廣水乃生
ここでは、対立をテーマとしたワークを体験。「コミュニテイで考えられるもめごと・対立」について、ペアになって話し合いました。
良い天気、デッキでペアで話し合う
参加者からは、・仕事のバランスについて・働かない人がいた場合

・お金がらみの問題

・言われた言葉

・良かれと思ってしたことが相手には強制に感じられる

・余計なお世話、勝手な推測、外部社会との摩擦

・しゃべり方が気に入らない

・目的が一致していない

等々、日常茶飯事にもめごとや対立が起こっている声があがっていました。

その中で、一番難しい、困難と思うもめごとはどんなことか、という問いに対しては、「目的の違いよりも、感覚や根本的な価値観の違いの方が克服が難しい。その言葉の背景にあることの方が難しい。」という意見も出されました。

ワークに続けて、「コンフリクトとは?」の講義へ。

1.構造的に起こってくるコンフリクト、

2.プロセスとして起こってくるコンフリクト

これらの説明の後、「コンフリクトから距離を取る」ワークをペアを組んで体感。

1人が理想のリーダーになってみるというワークで、ヒデさん、ノリさん最強コンビによるデモンストレーションを見た後、参加者みんなで体験。

最強コンビでデモンストレーション
参加者からは、「解決策がみつかった。役に立った。2人ともリーダーが具体的に思い浮かべたのもよかった。」「過去にいろんなしがらみがあったのが、もっと大事なものを見出せた。悩みがとれた。鋭い効果があった。」という効果絶大の感想を頂きました!ノリさんから最後に、・苦手な人も、成りきってみると意識が変わる。

視点を変えると、もめごと自体が消えることがある。

・もめごとを取り込むことで自分の幅が広まって変化する。

視点を切り替えていく時間を短くする訓練をすると、直感で、そのとき思いついた人になるとかもある。

・このワークは基本的に距離を保つための一つで、対立事態が起こってきたときに、いかに感情的になることから距離をとって、視点を切り替えていくのか、たくさんあって迷ったときは、一番情熱があるものから選ぶことで喜びを感じ、ものごとが持続する。

とのコメントがありました。

コミュニテイの中で、人間関係で悩むことがあったら是非この『 コンフリクト解決の知恵
』を活用してほしいと思います!

★1日目は講義が多くインプットが主になった感じでしたが、2日目は沢山のワークを体験することで、豊かな人間関係を育むうえで得たものはとても多かったと思います。一度体験した感覚は時間が経っても忘れないものなので、日常的にどんどん役立てていってください!
【3日目(10/18)のプログラム・アジア学院の学生さんと農業実習・朝食

・前日の報告、振り返り

・デザインタイム1(オープンスペース・テクノロジー:OST1)

・デザインタイム2(オープンスペース・テクノロジー:OST2)

・デザインタイム3(アクションプランづくり)

・振り返り、フィードバックシート

●アジア学院の学生さんと農業実習
朝7時にセミナーハウス正面玄関の前に集合。アジア学院のスタッフの案内で学院の圃場に到着後、4グループに分かれて農業実習グループ①:韓国からの留学生の下で、藁の束の運搬、積み上げ、グループ②:枝豆お畝の草取り、

グループ③:畑の土の耕作

グループ④:その他草取り、

実習の時は天気が気になりますが、この日は快晴となり、季節的にも暑からず、寒からず、気持ちの良い実習となりました。

アジア学院の学生に混じっての作業となり、元々「ぜひ学生さんと一緒に何かやってみたい!」という声もあり、参加者と学生のいいふれあいの場になったようです。

アフリカから来た実習生とコミュニケーション
●朝食
朝食はこれまでの二日間の残った物を使った雑炊。味付けはほとんど加えていないのにしっかりした味でびっくり!今朝は気持ちよく晴れて、多くの参加者が外でご飯を食べてみました。準備も片付けもてきぱきとして、EDEの結いどこ式皿洗い(水の節約戦術!)も皆板についてきました。
三つの洗面器をハシゴして洗って行きます
●前日の報告、振り返り
参加者から前日の学びの報告では、「昨日のワークでココロの距離がぐっと近づいた」「3日目になりだいぶリフレッシュした」「LIVEで学びを活かせている」といった声や「時間の意識をみんなでもとう」「目的をもう少していねいに説明して欲しい」、など改善の提案も続々と出てきました。こうした声の一つ一つを大事にして毎回少しずつでも共に進化していきたいですね!
●【デザインタイム1】(オープンスペース・テクノロジー:OST1)
今回は「OST(オープンスペーステクノロジー)」と呼ばれる手法を使ってのデザイン。これはハリソン・オーウエンが様々な教育プログラムを検討していた中で「参加者が一番盛り上がるのはブレイクタイムだ」という点に気づき、ブレイクタイムの要素を取り入れたテクノロジーです。この手法はいたってシンプルで制約が少なく、4つの原理と1つの法則、2つの役割より構成されます。

<4つの原理>

・参加してきた人は誰であれ適切な人

・いつ始まろうとそのときが正しいとき

・何が起ころうとそれが起こりうるべき唯一のことである

・いつ終わろうと終わったときが本当の終わり

<1つの法則> 自分の熱に責任を持つ

<2本足の法則> 運び屋(ハチ)、遊び人(蝶)

この手法はトランジションタウンで実際に活動するときの状況によく似ていて、より実践的なデザインタイムといえます。ノリさんより、「熱で集まった人たちでデザイングループが作られ、次回までのアクションを起こすことを期待!」という呼びかけの後、早速テーマ出しへ。

参加者(ホスト役)からは積極的に様々なテーマ:

「今あるネットワークでこの学びをどう活かすか」「EDEで地域通貨「エーデ」」「日本人本来のこころとからだの使い方を見直す「田んぼの学校」」「都市でのコミュニティづくり」「EDE参加者で作る空間を超えたコミュニティづくり。」「できることリストづくりから始めるアクション」「対立ファシリテーションを手軽に深く知る」「都市の若者と田舎の農家などの交流方法」「都市部での朝市について」「田舎の問題、打ち捨てられたりソースの有効利用、都市とのツナガリ」等々が提案されました。

テーマがリストアップされました
似たようなテーマでは、ホストが他のテーマに参加したい!という要望もあり、ホスト同士での活発な意見交換がなされました。あっというまに2つのラウンドの割り振りが出来上がり、このあたりの参加者内の動きは目を見張るものがあります!【オープンスペース・テクノロジー:OST1】

1ラウンド目は、

・地域通貨エーデ、

・対立ファシリテーション、

・築地の安穏市(朝市)、の3つに分かれての討論。

それぞれペンと模造紙をもって所定の場所へ。その間にも早速御茶処で自由気ままな「蝶」に参加者が続出。ブレイクタイムから活発な議論が飛び出しました!やはり一番盛り上がるのはブレイクタイムで、OSTの真髄ここにありです。

一番人が集まったのは地域通貨「エーデ」。

デッキに寝転がって模造紙の記録もそれぞれ書いていくフリースタイルで進行。

50分の時間中も「蜂」がとどまってはまた去り、新しい蜂が来て・・・

デッキで地域通貨の作戦を練るやはり地域通貨への関心が高いようです
対立ファシリテーションでは講師のノリさんを専任講師に招いての集中講義。皆熱心に質問、意見交換をしていました。人間関係の問題はコミュニティを作るうえで避けて通れない問題だけに取り組み方も真剣です。
ノリさんのスペシャル講義
そして今後のアクションとして早くも動き出したのが安穏市グループ。東京で行われる朝市で生産者と消費者をつなぐ、またEDEメンバーの集いの場を形成する、地域通貨などEDEの学びの実践の場を作る、など矢継ぎ早にアクション内容が提案されました。11月14日には朝市の見学にも多数参加者がいるようです。
●【デザインタイム2】(オープンスペース・テクノロジー:OST2)
2ラウンド目は「都市から考えるグループ」と「田舎から考えるグループ」、そして「地域通貨のできることのリストづくりグループ」と「田んぼの学校」の4ループに分かれました。・都市グループからは、都市住民が活発に交流する場を提供する「コミュニティキャバレー」なる提案が。・田舎グループからは「仲間との正しい知識の共有」「地元の宝さがし」などがキーとしてあがってきました。
田舎って何だろう??
・地域通貨のできることリストからのアクションは、もうすぐに始まる勢いです。・田んぼの学校はまだ一緒に始めるメンバーが少なく、課題が多いようでしたが、議論の中でヒントがいくつか出てきました。全体的に時間をきりつめながらのプログラムで、昼食、掃除、写真撮影となりましたが、時間を意識するということが参加者全体で共有できたようで、これらをてきぱきと進めることができました。こ

の時間管理についても、参加者間の親近感の創出とともに今回の大きな変化であったように思います。

●【デザインタイム3】
午後は最終的にグループに分かれて次回までのアクションを決定。・田舎グループから「既にフィールドを持った人たちだったので具体的な話ができた」 「人と人のつながりがある持続可能な未来をめざす」 「田舎内部の危機感の欠如→問題意識が不明確」 といった声が聞かれ、次回までにはそれぞれの今あるコミュニティの特に意識の高い方々と今回の学びをシェアすることがアクションとなりました。

・安穏市グループから

「まずは市を見学し、できることを考えたい」 「本願寺を軸にEDEメンバーをつなぎ、出店をしたい」などの意見が出て、11月には市の見学に行くことが決定。その後ミーティングも企画されているとのこと。次回の報告が愉しみです。

11月4日見学会実施が決定!!!
・地域通貨グループから「次回第3回でみんなでモノを持ち寄ってエーデマーケットを開く」 「今回ワークで出てきたものを含め、できること、もっていること知っていること、提供して欲しいことのリストを作成する」 「エーデマーク募集」など、将来の日本を背負う通貨」としてはやくも動き始めました。地域通貨は第1期メンバーにもメンバーに入ってもらい、いろいろな発展性を秘めていて、こちらも今後が愉しみなプロジェクトです。
●【ふりかえり】
ふりかえりでは、緊張感が大きかった第1回とは打って変わって、第2回はとても打ち解けた感じをもったとの意見が多く寄せられました。最後のクロージングは、参加者、スタッフが輪になって、好きな声を出してハーモニーをつくりだすワークで締めくくりました。第1回の最後のコメントでは「もう少し参加者間の交流が欲しかった」という言葉があったことを思うと大きな前進を感じます。

また、今回はOSTなどのワークの時間が多くあったことも参加者には好評だったようです。

今回のワークで仲間意識、相互理解がだいぶ深まり、仲間同士でのアクションが多数企画されたのは、参加者、スタッフにとっても大きな成果となりました。

次回の参加者の報告がとても愉しみです!

会場の庭の外れで記念撮影